2026年2月26日木曜日

果てしなきスカーレットに関して

 「果てしなきスカーレット」は海外展開もどうやら惨敗に終わりそうである。名作が成功するとは限らない。しかしここまで素晴らしい作品がこのまま埋もれてゆくのはあまりにも残念である。



敗因


最大の敗因は、王女スカーレットが半端に美人だったことにある。


例えばジブリで最も成績が良かったのは、「千と千尋の神隠し」である。千尋は、お世辞にも可愛いとは言えない。だから入った。

「竜とそばかすの姫」も、ヒロインは美人でもリア充でもない。

だから入った。

昨今はそこが最大要素になっている。なかなか受け入れがたい現実だが、そうでなければ今の観客は感情移入できないようである。美女は女性を怯えさせる。そもそも日本人は容姿の自己評価が低い民族である。

作中のスカーレットの振る舞いも、現代女性が感情移入できるようなものがほぼほぼ無い。少し前の記事

https://note.com/fufufufujitani/n/n71819452dd07


でも書いたが、ダンスシーンの代わりに渋谷の喫茶店でお茶を飲んでるシーンを入れるだけで、随分観客は感情移入できただろう。

「スカーレットは夢の中で喫茶店でお茶を飲んでいる。向かいには聖が居る。美味しいケーキもある。楽しい時間である。

ふと窓の外を見ると、短髪で赤髪の男性と、長髪で黒髪の女性がキスをしている。スカーレットと聖はそのキスシーンを見て、二人とも顔を真っ赤にする」

というシーンが入れば、最後のキスシーンがもっと生きただろう。ただ、作品としての整合性はダンスシーンのほうが高いが。

仏教

聖はどう見ても坊さんである。

看護師をやっているのはただの偶然である。本来は仏道の人である。

人間には潜在意識がある。個別的潜在意識を末那識と言い、その下の集合的潜在意識を阿頼耶識を言う。唯識思想である。

スカーレットたちの居た死後の世界は、それぞれ個別の自意識を持っている。つまり死後の世界は末那識の世界である。

クローディアスは最後、阿頼耶識に消えてゆく。

唯識思想を根底に据えているのだから、本作が何を後継しているのかは明らかである。三島由紀夫「豊饒の海」である。

https://note.com/fufufufujitani/n/n8389a1785169

「豊饒の海」の後継作品として最大の出来ではないかと思っている。西洋の代表的な物語、ハムレットを仏教で描き切ったのだから、強烈である。

門は閉じているが、地面に反射する部分は開いている。

救いは心の中にある。

「それも心々でっさかいに」

ただし、経済は扱わないから「ニーベルングの指環作品群」には分類されない。


多義性

父の「許せ」の意味についての議論が展開される。言葉には多義性がある。一つの言葉にも様々な解釈が可能である。本作内部で「多義性」そものもが議論される。つまり、本作は多義的、重層的な作品である。

にもかかわらず、単層的鑑賞して酷評する人が多かった。ここまで明快な多義性のサインを挿入しても多義的と認識してもらえないのだから、なかなかきつい。

暗部


「オマツリ男爵」「未来のミライ」いずれも、暗い描写を含む。するとコケる。確実にコケる。


とわかっていても細田監督は暗い描写をやめられない。そして又コケる。

普段は清涼な世界を描いている。



なぜ時々暗い描写をしてしまうのか。ここで大昔の個人体験を書かせてもらう。私は若いころ金沢に居た。バイト先の社長と話をしていた。社長は代々続く浄土真宗の熱心な信者さんである。ある時、

「いまはやらなくなかったが、本当は報恩講はきっちりやらなきゃいけないのだ」みたいなことを言っていたから、私は社長の信心の深さに感心して、

「北陸の浄土真宗は本当に凄いですね。今でも伝統が生きているっていうか」

というと、社長はニヤリと笑った。

「実は、俺は別のお寺も持っている」

意味が分からずにいると、社長は詳しく説明してくれた。自分は表向きは浄土真宗信者だが、祖父の代から裏信仰を持っている。お寺は金沢市内にあるのだが、外見は普通の民家そのもので、絶対にお寺だとわからない。しかし中に入るとお寺になっている。親しくなると巻物を見せてくれる。そこにはカラス天狗が描かれている。

祖父が関西旅行をした時、滋賀県でそのお寺の本山を見つけて、金沢に帰って来ると市内にも有ったので入信したそうだ。

私は驚愕した。

「ちょっとまってください、カラス天狗っていうと、それってサンカ系のヤバい奴じゃないですか?」

「まさにそれだ」

人生トップテンに入る驚愕だったので今でもよく憶えているが、最近Geminiにそのことを言うと、彼の返答はさらに驚愕だった。


「それは北陸地方ではよく有る事です。北陸は浄土真宗があまりにも支配的なので抑圧的に感じるのでしょう、人々は裏の信仰を持つ場合が多いのです。

その方の場合は滋賀県ならば比叡山系の山岳習合信仰でしょうが、白山系などの土俗信仰を隠している方も多く居ます」

さて、細田監督の出身は富山県である。石川県の隣である。北陸地方である。実は富山は、石川より浄土真宗の力が強い。お寺の数で換算すれば、なんと80%が浄土真宗である。ここまで特定宗派が占有する場所は他にない。石川県なんぞ、一時期加賀一向一揆(一向宗とは要は浄土真宗である)が政権を持っていたくらいなのだが、それよりさらに富山の浄土真宗は強いのである。

なぜそこまで浄土真宗が強くなったのか。恐らく「富山の薬売り」との相互関係である。薬売りのネットワークは浄土真宗ネットワークとカブる。薬売りは、冬は雪に塞がれる北陸地方では貴重な現金収入なのである。薬売りに熱中すると、ネットワークが同じものだから、結果として浄土真宗が強くなる。しかし強くなりすぎて、人々は真宗に抑圧感を感じるようになった。だから裏信仰、ドロドロの世界を保持するようになった。

話が飛ぶようだが、西洋社会はほぼキリスト教一色である。ちょっと異端が発生すれば、ローマ法王が命じて村ごと全滅させていた。富山の浄土真宗の激しいやつである。そういう環境では、どうしても裏信仰、悪魔崇拝が保持される。西洋人は普段は綺麗なことばかり言っているが、ちょっと困るとすぐドス黒い面を見せる。これは強すぎて抑圧的なキリスト教と、それに対する反発と考えれば理解しやすい。今話題のエプスタインも、悪魔崇拝の派生商品みたいなものだが、これはキリスト教の教義というより、特定宗教が強すぎる事の副産物なのである。

その西洋の雰囲気に近いのが、浄土真宗占有率80%の富山県である。比叡山系の土俗宗教を信仰していたバイト先の社長よりも、さらにドロドロした風土である。だから細田監督は、ドロドロが捨てられない。コケるとわかってドロドロしてしまう。

富山では薬売りが貴重な現金収入→

浄土真宗が富山県を占有する→

富山では強すぎる浄土真宗による抑圧態勢が出来る→

富山県民の深層にプチ悪魔崇拝的ドロドロが育つ→

細田作品にドロドロした部分が顔を出す→

「果てしなきスカーレット」がコケる

となる。中間を省略すれば、富山の薬売りが果てしなきスカーレットをこけさせた、となる。風が吹けば桶屋が儲かる。

2026年2月11日水曜日

答え合わせ

 新よみとき草紙: あえてDeepseekに聞く米中代理戦争選挙の帰趨の予測


の答え合わせですが、自民党大勝でした。アメリカが高市政権プッシュなので、マスメディアがそれに従ったのが大きかったのではないかと思います。

立民は負けましたが、公明党は地味に勝ちました。つまり、中国は勝てはしなかったが負けていない。野田佳彦なんか中国から見れば信用できないキャラですからね、中国から見て悪くない選挙結果だと思います。


2026年2月2日月曜日

エプスタインがらみ

 エプスタイン問題ですが、これが出たことでイスラエルのアメリカへの拘束力が大幅に減少すると思われますが、いかがでしょうか?


ジェフリー・エプスタイン事件(エプスタイン問題)とイスラエルの関係については、近年多くの未公開ドキュメントやメールが公開され、非常に緊密なつながりがあったことが事実として浮かび上がっています。

あなたが指摘される「アメリカへの拘束力の減少」という点について、現在の状況を整理すると、以下の3つの側面から分析できます。

1. イスラエル高官との直接的な繋がり

公開されたメールや文書により、エプスタインがイスラエルの元首相エフド・バラクと長年にわたり、ビジネスや地政学的な戦略において非常に密接な協力関係にあったことが判明しています。

  • 軍事・諜報関連の仲介: エプスタインは、イスラエルのドローン企業や防衛技術の取引に関与したり、ロシアやモンゴルとの秘密裏の外交チャンネルを構築する「フィクサー」としての役割を果たしていました。

  • ハニートラップ疑惑: 公式には否定されていますが、元諜報員のアリ・ベン=メナシェなどは、エプスタインが各国の有力者を弱みで握る(ハニートラップ)ための「資産」だったと主張しています。

2. 「拘束力」への影響:信頼の失墜と政治的リスク

エプスタインがイスラエル当局(特にモサド)のために動いていたという見方が強まれば、アメリカの政界・財界におけるイスラエルのロビー活動に対する「警戒心」は確実に高まります。

  • 米国内の反発: 「友人」だと思っていた人物が実は弱みを握るための装置だった可能性があるとなれば、米政治家がイスラエルとの関係において以前ほど「無条件の支持」を表明しにくくなる、あるいは裏での妥協を強要されにくくなるという心理的な変化は十分に考えられます。

  • 世論の冷え込み: 若年層を中心に、イスラエルによる対米影響力行使への不信感がエプスタイン事件を通じて増幅されており、これが長期的にイスラエルへの軍事援助や外交的擁護を難しくする要因になり得ます。

3. 現状の限界

一方で、「拘束力が大幅に減少する」と言い切るには、まだ以下の壁があります。

  • 証拠の不透明性: 多くの疑惑があるものの、イスラエル政府が組織としてエプスタインの犯罪行為を直接指揮していたという決定的な公的証拠は(現時点では)出ておらず、イスラエル側はこれを「反ユダヤ的な陰謀論」として強く否定しています。

  • 構造的な同盟関係: 米イスラエル関係は、安全保障、インテリジェンスの共有、キリスト教福音派の支持など、エプスタイン問題一問で崩れるほど脆弱ではないという現実もあります。


結論として:

エプスタイン問題の進展は、イスラエルがこれまで誇っていた「クリーンで強力な民主主義のパートナー」というイメージを傷つけ、米国内の協力者たちを「いつか自分もスキャンダルに巻き込まれるのではないか」という疑心暗鬼に陥らせています。これにより、かつてのような「阿吽の呼吸」での拘束力は確実に弱まり、より透明性と説明責任が求められるフェーズに移行していると言えるでしょう。

エプスタインがイスラエル諜報機関とどのような接点を持っていたか、あるいは公開されたファイルにどのような具体的な人名が含まれていたかについて、さらに詳しく知りたい部分はありますか?

Was sex trafficker Jeffrey Epstein working for Israel? | Planet America

この動画では、エプスタインがイスラエル諜報機関の「フィクサー」として機能していた可能性や、その活動がどのようにアメリカの有力層に食い込んでいたかを専門家が分析しており、ご質問の文脈を理解するのに非常に役立ちます。

(終わり)


まとめ:安全保障、インテリジェンスの共有、キリスト教福音派の支持とありますが、安全保障はイスラエルの拘束力の結果ですから、インテリジェンスの共有、キリスト教福音派の支持だけが残存していると考えて良いかと思います。