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2021年8月22日日曜日

スポーツ観戦と記憶:【天才過ぎる】原稿を描かずにアメリカに行ってしまった手塚治虫。前代未聞の国際電話で原稿を仕上げる事を決意する。【岡田斗司夫/切り抜き】


手塚が「自分の書いた全作品、全コマ記憶している」という話である。

それで、こういう記憶力持った人物がスポーツ観戦するとどうなるんだろうな、と思う。てゆうか監督できるんじゃないか。運動神経よければ名選手になれるんじゃないか。イニエスタなんかいかにも記憶力高そうな顔している。

昔ジーコが「私は一度運転した道路は忘れない」と言っていた。「ホームチームが有利なのは、スタジアムの風景を暗記しているからだ」とも言っていた。スポーツも実は、記憶科目なのではないか。

江夏豊が「王、長島と対戦した時の配球を思い出しながら解説できる」という話も聞いたことがある。実際の対戦から20年経っても、1球1球配球の意味を説明しながら再現できる。超人的な記憶力だから、それゆえに、記憶力に復讐される。突然場外ホームランを打たれる。驚いて飛び起きる。全身ぐっしょり汗をかいている。よく見る夢だったそうである。引退から何十年たっても、記憶力が良すぎて、現役時代の恐怖がいつでも再現される。

つまりおそらく、江夏は「野球物語」ストーリテラーとしては、手塚レベルの天才だったはずだ。だから、細かく聞いてくれる人が居たからだが、「江夏の21球」が成立した。

物語作家の偏差値はだいたい記憶力に比例する。私は劣等生だから章立て表作るが。

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