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2018年11月22日木曜日

アメリカの国力の相対的低下

現在の世界情勢の主題は、
「アメリカの国力の相対的低下への対応」です。

別にアメリカの国力が低下しているわけではありません。
アメリカはアメリカで十分経済成長している。
しかしほかの国も徐々に成長してゆくので、相対的地位が低下してゆくだけです。
逆に言えば、経済政策を頑張ればよいとかの問題ではなく、
相対的地位の低下は必然であって、抜本的な解決策は存在せず、
なんとか低下速度を遅らせるしかない。

遅らせる最も有効な方法論は、
他国の経済成長を止めることです。
しかし、アメリカ以外の全世界の経済成長をストップさせることは、
いくらアメリカでもできません。
全世界がアメリカを憎悪するからです。

だから、可能なことは、ある地域の経済成長はストップさせる、
ある地域の経済成長は許容する、
それらのバランスを取りながら、
アメリカに取って代わる勢力の台頭を阻止することだけです。

日本ですと江戸時代の幕府に相当するのがアメリカです。
征夷大将軍という役職にはついていますが、
三百諸侯のなかの最大のもの、というだけです。
地位としては不安定です。だから大名家をしきりに押さえつけた。

伊達騒動、黒田騒動、加賀騒動(なぜ加賀だけ国名なのでしょうか?前田騒動と呼ぶべきだという気もします)など、大名家の内紛は、多かれ少なかれ幕府がかかわっているはずです。

たとえば宝暦治水も、治水したいのか島津を押さえつけたいのか、目的がよくわからない。最終的に家老の平田が腹を切りましたが、日本の政治家もにたような境遇だなあと、常々気の毒に思っております。官僚も多かれ少なかれそうですね。財務官僚で平田靱負の気持ちがわかる人間、沢山いるのではないのか。いや、増税されたら私も困るのですが。

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