ということで、とりあえずこれまでのまとめである。
第二編「場違いな会合」での、
ゾシマの女性信者の5人は、
全てカラマーゾフ兄弟に対応している。
大変美しい構造である。
それで次に考えることは、
「この小説のほかの部分にはこのような構造はないか」
ということである。
このシーンでこのように美しい構造を見せた以上、
これがドストエフスキーの考え方なのだから、
他のシーンでもかならずあるはずである。
考えるポイントは恐らく「殺し」で、
四人目、イワンに対応するキャラクターである。
と考えると、すぐ出てくる。
「ミハイル」である。
ゾシマ長老の思い出話に出てくる、
昔殺人をして、それを隠しており、
ゾシマの決闘→出家話に触発されて、
自分の罪を告発する紳士である。
かれのキャラの、繊細さ、陰惨さは、
イワンは、僧院の四人目の信者に、
どこかかさなるところがある。
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