消費税が上がるそうである。
大変困ったことであるが、それはおいておいて、
今財務省内でおこっているであろうことを、読み解く。
三橋貴明 1969年生まれ
上念司 1969年生まれ
渡邉哲也 1969年生まれ
いずれもリフレ派の評論家であるが、
同年生まれで3人も居る。
(厳密には三橋氏はリフレ派ではないそうだ。
しかしだいたいの意味で捉えていただければわかると思うので、
以下そのままゆく)
私は68年生まれだが、
考え方としてはだいたい近い。
(無論経済学の知識は彼らの1/1000くらいである)
で、どうしてここに集中するのか。
それより上の世代では、リフレは少数である。
下の世代では、リフレは多数とまでは言い切れないが、
上の世代よりははるかに多い。
思うに、ニクソンショックが決定的に影響力を持つ。
1971年、ニクソンがドルと金の兌換を停止した。
それ以降、紙幣と金は切り離されたままである。
上記3人が物心ついたときには、
すでに金と紙幣が関係ない世界に生きていたのである。
だが本位制時代の考え方は残っていた。
だから上記3人の世代は、
現在の世界を「言語で説明しようとする」。
その下の世代になると、もはやあたりまえだから、
あまり論じなくなる。
ここらあたりが、生まれたときから不換紙幣時代という、
最初の世代なのである。
ということは、
財務省内部でも、
1969年生まれくらいを境に、
経済にたいする意見が大きく異なっているはずである。
それより上の世代は、
「財政均衡至上主義」
「国債発行はなるべく抑えたい」
「通貨の価値を高めたい」
という考えがマジョリティーのはずだし、
それより下の世代は、
「財政均衡よりも景気回復が重要」
「国債は通貨と基本的にはかわらない」
「通貨の価値を気にするのは意味がない」
と考えている人が、マジョリティーのはずである。
財務省内で以上2派閥、というか2世代が、
大きく戦っているはずである。
といっても年上と年下なので、
かならず旧世代が勝つのだが、
旧世代の人々は、
大変居心地の悪い思いをしながら、
仕事をしているはずである。
なぜならすでに、新世代が数的にはマジョリティーだから。
同じようなことが戦前にもおこった。
戦艦が大事なのか、航空機が大事なのか、という議論である。
旧世代に人々は航空機に適応できず、
新世代の人々は航空機をやりすぎた。
(真珠湾奇襲は、航空機崇拝をやりすぎた例だと思っている)
こういう対立がおこっていると、
組織というものは、ダメになる。
不安感、焦りがどうしても拭えなくなる。
それで冷静な議論が出来なくなる。
対立を解消するには共通の目的を持つことだ。
むちゃでもなんでも、組織を維持する為にどこかに行こうとする。
大日本帝国海軍と陸軍は、
対中戦争、対米戦争に頭をつっこんで、
崩壊していった。
消費税増税は、対米戦争ほどのダメージが無いが、
対中戦争程度のダメージはある。
1969年生まれが次官になるころ、
1969+55歳で、だいたい2024年、くらいから財務省は落ち着くんだろうなとおもう。
落ち着けば冷静な経済運営が出来る。
逆に言えば、あと11年くらいは、財務省は不安定さを持つ。
焦って消費税増税を強行するようなことを、してしまう。
こまったものである。
11年くらいの辛抱である。
(とはいうものの、なんのかんの言ってエリートである。
あと3年くらいで大勢は決すると思っている)
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