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2014年4月21日月曜日

タルコフスキー「鏡」・解読10

オープニング以降も、ダンテの神曲にならって、
「3」は頻発する。


例えば「転倒」
1、母と医者が話しているシーン、
棚に腰掛けて話しているが、棚が折れて転倒する。

2、兵役訓練で教官に逆らった子どもが、
雪の坂を歩いて上る時に転倒する

3、少年時代、失踪していた父が戻ってきたとき、
走っている最中に転倒する

と3回転倒している。



あるいは「開かない」
1、医者が母に話しかける内容。
「釘がないか?蓋が開かない」

2、母が印刷工場でシャワー室に入り、
中から鍵を閉めて開かなくする

3、モノクロ映像、幼児時代。
ドアを開こうとして開かない。
中から開き、母と犬が居る。



「植物」
1、冒頭で医者は言う。
「植物にも意識があると思ったことは」

2、幼児時代。老母の姿をした母に
「燃えている」という時、妹が草をくわえている。

3、父と母が草原で寝転んで、父が
「どちらが欲しい?男か女か」
と言っているシーン、父は草をくわえている。



「血」
1、医者が立ち去る際に、耳の後ろから血を出している

2、初恋の少女、唇が荒れて血が出ている

3、少年時代、母が頼みごとをしにゆく近所の家で、
鏡を見る。唇が荒れて血が出ている。



「落下」
1、幼児時代、猫の頭に白い砂糖をふりかける主人公

2、母が髪を洗うシーン、白い天上が落下する

3、記録映画、白い紙吹雪が落下する



「心配」
1、幼児時代、燃える納屋を見て子供が居るのではと心配する声

2、印刷工場、母は誤植があったのではと心配する

3、兵役訓練、模造弾が爆発するのではと心配する戦傷教官



「「老母」
1、母が髪を洗った直後、母が老母になって出現する

2、成人時代、留守を守るイグナートに老母が尋ねてくるが、
「家を間違えたようだね」と言って帰る

3、幼年時代、老母の母に向かって「燃えている」と言う。



「医者」
1、冒頭母に話しかける男は職業は医者

2、近所の家で、継父のイワノフは医者であったと言う

3、病床、医者が主人公の容態を説明する


他にも膨大にあるので以降省略。
また後ほど一覧で提示する。
(最初「鏡」というくらいだから対句対句でくると思っていたが、
よく調べたら三連であった)


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